個人の能力の値引き

私は、毎日のように個人の能力の値引きをしています。

以前は、特にひどかったと思います。それを言葉で表現してみます。

子供のくせに、大人のくせに、年寄りのくせに、男のくせに、女のくせに、

～のくせにという言葉で、自分や他人のことを値引きしていました。

わが子供たちや、家族、職場の同僚達には大変な迷惑をかけたと思います。

①まず、一人の人間の個性を認めないのは、ひとつの刺激に対して

個人がそれぞれ異なった反応をするという能力の値引きです。

人は、自分は自分、他人は他人という人格的な境界線をひく必要があります。

値引きは、他人を自分の偏見と思い込みの中へ取り込んで、

支配しようとする試みです。

もちろんこれは決してうまくいきません。


②あなたには無理だから、不器用だからと何もやらせないのは、

これは個人の問題解決能力の値引きです。

過保護ママもその一例です。

どうせ失敗するんだからやめなさい。

私のとっては、よく聴かされた言葉だし、よく言い続けてきた言葉です。

あのやぶ医者！などという言葉も値引きです。

他の患者さんにとってはとてもいい先生かもしれません。

ほんとに、やぶ医者だったら、病院はとっくに倒産しているはずです。

自分では気づかないけど、値引きって、けっこうやってますね。

しかし、これまでのやり方を変えられる人は必ず成長します。

劣っているのではなく、未熟なのです。

それに、世の中完璧な人間ばかりだったら、

なんか、人生楽しくなさそうな気がします。



自分自身が、あるいは、あなたの周りの誰かが、

変化、成長する可能性を値引きしないで下さい。

特に子供たちには、この強い信念を植えつけてください。


人は必ず成長する。！！

今できなくても必ずできるようになる。！！


なぜなら子供たちは、劣等感や罪悪感を自分に植えつけるのが得意だからです。

大人は決して、劣等感や罪悪感のお手伝いをしてはいけないのです。


心理的な値引きは、あなたの人生、周りの人の人生、

人生そのものを値引きします。

脚下照顧。

【DIARY２００８年３月２２日　掲載】