本音

仕事柄いろいろな電話を受けます。

特に多いのが、「死にたい。」「毎日、死ぬ準備をしている。」「これから死ぬ。」

など、自殺の予告や自殺願望の訴えです。

一瞬、ドキッとしますが、カウンセラーとしての経験から、

「この人は、死にたくないからデンワをかけてきている。」

と、いう相談者の本音を思い出します。

死ぬ人は黙って死にます。騒ぎません。


いつもそうですが、私は相談者に対して、「この人は自殺するかもしれない。」

という心の準備をしています。

これは、自分を傷つけないために、最悪のシナリオを想定した、

セルフ・セーフティーネットです。

自殺者は自らの意思で死を選択します。

それはそれで尊重されるべきものだと私は思います。

問題は残された周囲の人達の意思です。

「何かしてあげる事ができたのではないか！」

「わたしのせいではないか！」

「何で気づいてあげられなかったのだろうか！」

など、罪悪感が湧いてきて、自分を攻める方向へ意思が向かいます。


自殺者の周りには、このようにしてウツ症状になる方が

必ずといっていいほど現れます。

カウンセラーも例外ではありません。

それどころか、カウンセラーは心が最も危険にさらされている職業だといえます。

だからこそ、自分の心の状態に配慮しなければなりません。

罪悪感を持ったままでカウンセリングはできません。

たとえ、できたとしても相談者に悪影響を与える可能性が高いのです。



今日一番お伝えしたいこと。


あなたも自分を守るための、心のセーフティーネットを準備してください。



★・・・・・・私の心のセーフティーネット・・・・・★


人が死を選択するのは、誰のせいでもない。

本人の強い意思である。

なぜなら、思考、感情、行動の責任はすべて自分にあるから・・・。

【DIARY２００８年３月８日　掲載】